東日本大震災から3年をうけて

2011年3月11日に発生した大震災から

まもなく3年を迎えようとしております。

あらためて犠牲になられた方々のご冥福を

お祈りするとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 

私たちNPO法人トチギ環境未来基地も、この3年間いつも

私たちにできることは何があるだろうか、と問いかけながら

活動を続けてまいりました。

 

これほどの震災を想定していなかったため、団体としても

混乱が生じ、初動が遅れたことなど悔やまれることもありますが、

3年間いわき市での活動を継続できたのは多くの方々のご支援の

賜物です。本当にありがとうございます。

 

震災から半年は、主に栃木県のボランティアとともに、

いわき市のボランティアセンター等での活動に参加させて

いただきました。

 

2011年9月からは、当団体の活動領域である「環境」を

切り口に復興に携わっていきたいと、3つの活動をスタートしました。

 

1つは、海岸及び海岸林の清掃活動。

1つは、被災したクロマツを活用しての、仮設住宅等での

プランターづくり交流会。

1つは、海岸林の再生に取り組む「苗木forいわき」プロジェクト。

 

プランターづくりの会は、木工クラフト交流会として形を変え、

現地のNPOや支援センターと連携しながら、主にいわき市に避難されている方のうち、

借り上げ住宅で避難生活をされている方々との活動を、現在も月2回程度

実施しています。長引く避難生活に、少しでも楽しみと、人とふれあう時間を

つくれたらいいと願っています。

 

「苗木forいわき」プロジェクトは、大きな活動へ発展することが

できました。当初は1.4haの津波により深刻な被害を受けた海岸林の

再生を目標と設定しましたが、海岸林は年々枯れ続け被害が拡大しています。

しかし、たくさんのご協力をいただくことで、私たち自身の活動を

発展させ、目標も上方修正させながら、対応をしております。

このプロジェクトでは、小学生、幼稚園児、障がい者施設を

利用されている方々などに苗木を育てていただきました。

それぞれ1本1本、大切に気持ちを込めて苗木を育ててくださりました。

苗木を通じて、そうした多くの方々の想いも届けられたと思っています。

 

その他、当初から平成24年度末までいわき市内にトチギ環境未来基地の

現地事務所を設置し活動を行ってきましたが、今年度からは、現地事務所を

フクシマ環境未来基地として分離し、より地域に根差した活動を実施できる

ようにいたしました。フクシマ環境未来基地は、いわき市の山間部である

三和町下三坂に拠点をかまえ、活動しております。

中山間地の活性化をめざし、市内外の若者たちを呼び込みながら、

田んぼや畑、森づくりなどをおこなっています。

海岸清掃活動も再スタートします。

 

試行錯誤の3年間をいま振り返ると、もっとできたことがあったと

いう思いもありますが、その時々ベストを尽くしてきました。

私たちだけではとうていできなかったことが、多くのボランティアの方々、

ご支援いただいた方々の力で、できたことも多くあります。

 

4年目以降も引き続き皆様とともに活動を続けてまいります。

微力ですが、東日本大震災からの復興にむけて少しでも貢献していきたいと

おもいます。そして、そのことが今後の日本をつくっていく基盤にもなると

信じています。

 

              NPO法人トチギ環境未来基地